ソルフェージュで育む「音楽的な子」〜体の力みをゆるめてもっと伸びる表現力〜

2025年08月24日 23:48
カテゴリ: レッスン日記

今日は小学生の生徒さんのレッスンから感じたことを書きます。
彼女はとても音楽的で、体の中に音楽が流れているのがよく伝わってきます。
ただ、一方で演奏中に体の力が入りすぎてしまうことがあり、
そのバランスについて考える時間になりました。
 
すずらんピアノではソルフェージュを大切にしています。
ただ楽譜通りに音を並べるだけでなく、リズムの間合いや強弱、
そして音楽の流れを身体で感じ取る力を育てていきます。
 
 
「音楽的な子」とは、楽譜に書かれた音の高さや長さだけでなく、
音と音の間の空気感や呼吸までも感じ取り、
自分の体と聴覚を使って表現できる子のことです。
音楽が体の中で呼吸しているかのように、自然に流れていきます。
 
 
しかし、演奏中に体に力が入りすぎてしまうと、
せっかくの音楽の流れが止まり、固くなってしまいます。
特に指先や腕の緊張は、なめらかな指の動きを妨げる大きな原因です。
 
 
まじめで頑張り屋さんの子ほど、
「上手に弾きたい」という思いが強く、力が入りやすくなります。
だからこそ、レッスンではまず体の力を抜くことを意識しています。
深呼吸をしたり、肩をゆるめたり、体に“風を通す”ように動かすことで、
音も気持ちも軽くなり、演奏の質がぐっと上がります。
 
 
ソルフェージュのレッスンを通して、音楽的な感覚を伸ばしつつ、
同時に体の力みをゆるめることも大切にしています。
その両方がそろってはじめて、心地よい音楽が生まれます。
これからも、ひとりひとりの生徒さんの「音楽の流れ」を大切に、
レッスンを進めていきたいと思います。

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